クーラーボックスは、肉や魚、飲み物などの食材を冷蔵して持ち運びするために、釣りやキャンプ、バーベキュー(以下、BBQ)といったアウトドアでは必需品といえるアイテムです。また、クーラーボックスは、アウトドアだけでなく普段の買い物まで幅広く使用することができる便利なアイテムです。しかし、「種類が多くてどれを選べばよいのかわからない?」や「何を基準にサイズを選べばよいのかわからない?」など、アウトドアの道具選びで初心者が迷いやすいのがクーラーボックスではないでしょうか?
そこで、今回はクーラーボックスの種類と特徴、シーンや人数別の最適なサイズの選び方を紹介します。その他にも、保冷剤の種類と特徴、保冷剤の適切なサイズ(入れる量)、クーラーボックスに食材を入れるコツなども合わせて紹介します。クーラーボックスを選ぶ時の参考にして下さい!
記事本編
クーラーボックスの種類と特徴
クーラーボックスはアウトドアに重要な道具のひとつです。また、アウトドアに限らず普段の買い物まで幅広く使用することができる便利な道具です。よく勘違いされがちですが、クーラーボックスは冷えたものの温度をキープするためのものであり、常温のものや温度の高いものを冷やすために使うものではありません。この点には注意が必要です。
そして、クーラーボックスにはいくつか種類があり、種類によって機能性が大きく異なります。ここでは、まずは基本的なクーラーボックスの種類と特徴について、それぞれに適した用途とメリットやデメリットを解説します。
頑丈で保冷力のあるハードタイプ
ハードタイプのクーラーボックスは、構造が頑丈で保冷力に優れています。しかし、場所を取るため収納スペースを考慮する必要があります。ハードタイプのクーラーボックスの主な用途としては、キャンプ(1泊以上)や釣りなどが適しています。
また、ハードタイプクーラーボックスに使われている断熱材には、真空断熱パネル、ウレタンフォーム、発泡スチロールの3種類があります。断熱効果が最も高いものが真空断熱パネルですが、これは高価であり、主に釣りに使用されるものであるため、キャンプなどでの使用にはウレタンフォームか発泡スチロールから選んだので問題ありません。
軽量で持ち運びやすいソフトタイプ
ソフトタイプのクーラーボックスは、ハードタイプと比べて保冷力が劣ります。しかし、コンパクトに折りたためるため、使用後の持ち運びや収納スペースを考慮する必要がありません。ソフトタイプのクーラーボックスの主な用途としては、日帰りでのピクニックやデイキャンプ、普段の買い物などが適しています。
クーラーボックスのサイズの選び方
クーラーボックスは使用するシーンや用途に合ったもの選ぶことが大切です。クーラーボックスのサイズの選び方は、シーンや人数により異なります。ここでは、シーンや人数別の最適なサイズのクーラーボックスの選び方について解説します。
BBQやデイキャンプの場合のサイズ
BBQやデイキャンプの場合、クーラーボックスのサイズは1人あたり10Lが目安で、人数✕10Lのサイズを選ぶようにします。飲み物がたくさん欲しい場合や食材を多く準備したい場合には、ひとつ上のサイズのクーラーボックスを選ぶか、飲み物を入れる小さいサイズのクーラーボックスを別に用意するのがベターです。
例)大人2人 + 子ども2人 = 4人の場合、
4人 ✕ 10L / 人 = 40L
↑が、クーラーボックスのサイズの目安です。
キャンプ(1泊以上)の場合のサイズ
キャンプ(1泊以上)の場合、クーラーボックスのサイズの目安は、BBQやデイキャンプの場合と同じように考えます。1人1泊あたり10Lと考え、人数✕10Lのサイズとなるのですが、さらに余裕をもって+10L(もう1人分)大きいサイズを選ぶようにします。
また、BBQやデイキャンプの場合と同じように、飲み物がたくさん欲しい場合や食材を多く準備したい場合には、さらにひとつ上のサイズのクーラーボックスを選ぶか、飲み物を入れる小さいサイズのクーラーボックスを別に用意するようにしましょう。
例)大人2人 + 子ども2人 = 4人の場合、
4人 ✕ 10L / 人・泊 + 10L = 50L / 泊
↑が、クーラーボックスのサイズの目安です。
クーラーボックスの保冷剤の選び方
クーラーボックスの保冷のために重要なのが、クーラーボックス自体の断熱性能とクーラーボックスの中に入れる保冷剤です。
あまり深く考えずに何となく選んでしまいがちな保冷剤ですが、保冷材にも種類やサイズが豊富にあるため、適切なものを選ぶ必要があります。ここでは、保冷剤の種類と特徴、最適な保冷剤の選び方について解説します。
保冷材の種類と特徴
保冷剤にも、クーラーボックスと同様にハードタイプとソフトタイプの2種類があります。ソフトタイプのものは軽くてかさばらない反面、保冷力がハードタイプに比べ劣ります。一方、ハードタイプのものはかさばる反面、保冷力がソフトタイプより優れます。また、冷たさの持続力はハードタイプ>ソフトタイプであり、冷やす(凍結)させるのに要する時間も持続力に比例してハードタイプ>ソフトタイプとなります。
保冷剤の素材は、高吸収性ポリマーに水分を含ませてジェル状にしたものが一般的です。しかし、あまり安価なものを選ぶと、保冷性能が劣り十分な冷たさを長い時間持続できない恐れがあるため注意が必要です。
保冷剤のサイズの選び方
クーラーボックスのサイズや食材の量によって、最適な保冷在庫のサイズも異なります。一般的に、クーラーボックスのサイズの10Lに対して保冷剤は1kgが目安と言われています。
少し多過ぎる気がしないでもないですが、保冷剤のサイズが小さい(量が少ない)と内部の冷たさをキープすることができません。また、保冷剤を入れ過ぎてしまうと、今度は食材が満足に入らなくなってしまうため、このサイズ感を目安に保冷剤をバランスよく入れるのがベターです。
保冷剤が無い場合の対処法
保冷剤が無い場合や食材の量が多く十分な保冷剤がクーラーボックスに入れられない場合、凍らせたペットボトルの飲料(炭酸飲料以外)で代用することができます。炭酸飲料や缶やビンに入った飲料を凍らせてしまうと、割れたり破裂したりする恐れがあるので、これらの飲料を凍らせるのは絶対にやめましょう。
保冷力抜群のおすすめの保冷剤
高い保冷性能でおすすめの保冷剤が、ロゴスの保冷剤「氷点下パック」シリーズです。この保冷剤は、他の保冷剤と比べてお値段が少し高めですが、マイナス16℃という冷たさと持続力で高い保冷能力が特徴です。楽天市場やAmazonですぐに見つけられるので、ここではご参考までに紹介します。
クーラーボックスに食材を入れる時のコツ
まず、凍らせた保冷剤をクーラーボックスの底に敷きます。そして、買い物の時と同じように底の方に固い食材を入れ、その上にやわらかい野菜やお肉、卵などを入れるようにします。卵は緩衝材で包んで入れると、クーラーボックスが横に大きく振れてしまっても割れないので安心です。
また、飲料類は取り出しやすいように縦に差し込んで入れるようにします。ロックアイスや氷などがある場合は、クーラーボックスの中間層に入れるようにします。こうすることで外気の熱を遮断でき、また、氷の冷気がクーラーボックス内に広がるため、全体が冷えやすくなります。
クーラーボックスの保冷力を持続させる方法
最初にも説明しましたが、クーラーボックスは冷えたものの温度をキープするためのものです。冷たさを長時間キープするためにも、食材は冷やした状態でクーラーボックスに入れるようにしましょう。
クーラーボックスの保冷力を持続させるために、クーラーボックスに直射日光があたらないように日陰に置きましょう。また、クーラーボックスは開けるたびに中の冷気が逃げて保冷力が低下するため、冷気を逃さないようにビニールで中ふたをし、開閉頻度をできるだけ少なくしましょう。その他にも、衛生管理のためにクーラーボックスの底にたまった水は定期的に捨てるようにしましょう。
クーラーボックスの選び方のまとめ
今回はクーラーボックスのサイズや保冷剤の選び方、クーラーボックスに食材を収納する方法などなど、アウトドア初心者に役立つ情報を幅広く紹介しました。
アウトドア初心者にとって、クーラーボックスのサイズや保冷剤の選び方は大きな悩みのひとつです。クーラーボックスは道具の中でも値段が比較的高いため、どれを選べばよいのかわからないうちは費用を押さえようと少し小さめのものを選んでしまいがちです。クーラーボックスは種類やサイズはもちろん、使用するシーンや用途に合ったもの選ぶことが大切です。
また、クーラーボックスは思ったより中にものを収納できません。サイズが小さいと中にものが満足に入らず、保冷剤を入れるとさらにものが入らなくなってしまいます。小さいクーラーボックスを選んでしまったがために使い勝手が悪く後悔してしまい、アウトドアを楽しむことができなくなってしまいます。
クーラーボックスはアウトドアで重要な道具のひとつである上、普段の買い物などでも使用できるため、最初から思い切ってひとつ大きめのサイズを選ぶのがおすすめです。最適な道具選びでストレス無くアウトドアを楽しみましょう!