【設置費用】コンテナハウスを完全解説【注目メーカー】

コンテナハウス完全解説

個性的で独特な外観が魅力のコンテナハウス。さらに耐久性に優れ低コストで建てられるため、最近では特に注目が集まっています。

今回は、そんなコンテナハウスの種類からレイアウト、メリットやデメリット(注意すべき点)、さらに気になる費用や人気メーカーの紹介まで完全解説します。

おしゃれなコンテナハウスで夢の秘密基地を実現しましょう。

~もくじ~

コンテナハウスの種類と特徴

コンテナハウスを建てたいと思ったとき、「種類やサイズは?」「費用は?」「居住性は?」「どうやって建てられる?」「どこにおねがいすればいい?」などなど、様々な疑問が湧いてきます。

ここでは、コンテナハウスの種類と特徴(メリット・デメリット)について解説します

 

記事本編

コンテナの種類

コンテナには主に輸送用コンテナ建築用コンテナの2種類があります。

輸送用コンテナとは、その名の通り輸送専用のコンテナのことで、船や鉄道輸送で多く見られるものがこれになります。輸送用コンテナは材質や強度が十分ではなく、住居用とするには適切ではありません。さらに、構造上、窓やドアなどの開口部を設けると強度が大きく損なわれるため、建築確認を得ることが難しく建築物として利用することができません。

建築用コンテナとは、材質や強度が日本の建築基準を満たすコンテナのことで、コンテナハウスに使用されるコンテナとは主にこちらのものになります。

※ 厳密にいえば、輸送用コンテナでも日本の建築基準を満たすように柱や梁を別に設けることで使用することは可能ですが、施工費用が高額となりメリットが無いため、ここでは省略します。

Point 建築確認とは?

家を建てる工事をする前に、建物や地盤が建築基準法に適合しているか確認すること。

コンテナハウスの規格とサイズ

建築用コンテナには、20フィートサイズ40フィートサイズの2種類があります。この2種類のコンテナサイズの違いは長さであり、40フィートサイズのコンテナの場合、長さが20フィートサイズのコンテナの2倍となり、その分面積も2倍程度広くなります。

コンテナハウスの種類とサイズ

コンテナハウスの規格とサイズ一覧表

また、これ以外にも幅と長さはそのままで高さだけを伸ばした規格外のコンテナなどもあり、要望や状況に応じてある程度自由にサイズを変更することが可能です。

しかし、規格外のコンテナを製作すると、従来の方法での輸送ができなくなってしまうため輸送費が高額になってしまうデメリットがあります。

コンテナハウスの設置方法

コンテナハウスはその頑丈な構造から、住宅から店舗まで幅広い用途での利用が可能です。

また、コンテナを使った建築物にはさまざまなパターンがあり、ひとつだけのコンテナをそのまま使用する場合や、複数を組み合わせて使用する場合など、自由自在のレイアウトのパターンが可能です。

コンテナハウスレイアウト

複数を平面配置するパターン

一般的なのがコンテナをひとつだけ設置するパターンです。これが最もイメージされるシンプルな構成ではないでしょうか。

また、2つ以上のコンテナを平面(横)に接続し、内部の居住スペースを広げることも可能です。接続する部分の壁を取り外すことで内部の見通しと居住性は向上しますが、構造上、柱梁が露出してしまうというデメリットがあります。

しかし、そのデメリットでさえ、内装次第で武骨にもおしゃれにも装飾することが可能であり、これもコンテナハウスの醍醐味のひとつといえます。

複数を立体配置するパターン

2つ以上のコンテナを立体(縦)に接続し、階層化することも可能です。また、コンテナを別々の方向に向けて設置するなどレイアウトは自由自在です。接続するコンテナの面の一部は、階段などを設けるために取り外す必要があり、場合によっては柱梁が露出してしまうデメリットがあります。

設置や固定の強度、安全性や法対応への配慮が必要となりますが、自分好みのこだわりのレイアウトが可能です。

コンテナハウスの特徴

コンテナハウスには魅力的で優れた点が多い反面、一部デメリットといえるような特徴も存在します。ここでは、コンテナハウスのメリットとデメリットについて紹介します。

・コンテナハウスのメリット

最近注目を集めているコンテナハウスですが、それにはやはり相応の理由が存在します。コンテナハウスのメリットは以下の通りです。

コンテナハウスのメリット

①費用が安く工期が短い

コンテナハウスの最大のメリットは経済性の高さです。

コンテナを設置するだけでいいため、大規模な基礎工事をする必要が無く工期を短くできます。さらに、工期が短くなることで、人件費や重機などの工事車両にかかる費用を安く抑えることができます。

②丈夫で優れた耐久性

コンテナハウスの大きなメリットの一つとして、優れた耐久性や耐震性が挙げられます。

そもそも、コンテナは輸送時の過酷な環境や振動にも耐えられるように設計されており、その上、建築用コンテナは日本の建築基準を満たすように輸送用コンテナよりもさらに頑強につくられています。一般的にコンテナハウスの耐用年数は、適切なメンテナンスにより約50年以上とされています。そのため、最近では災害時のシェルターや仮設住宅としても注目を集めています。

③独創的でおしゃれな外観

コンテナハウスの魅力は、なんといってもおしゃれな外観です。

コンテナならではのシンプルな形状と金属の質感、存在感や重厚感は通常の建物ではなかなか表現することができません。さらに、組み合わせが自由でカスタマイズ性にも富んでいるため、汎用性の高いレイアウトから独創的なデザインが可能です。

④優れた気密性・遮音性

コンテナハウスは気密性・遮音性にも優れています。

鋼鉄でつくられたシンプルな箱型の形状により気密性・遮音性に優れているため、快適で高品質な室内環境を維持することができます。

⑤移動ができる

本来、コンテナは貨物を輸送するためにつくられています。そのため、家などの建物と違い移動したり引っ越ししたりすることができます。

・コンテナハウスのデメリット

魅力的で優れたコンテナハウスですが、一部デメリットといえるような特徴も存在するため注意する必要があります。コンテナハウスのデメリットは以下の通りです。

コンテナハウスのデメリット

①極端に安くは無い

コンテナハウスのメリットとして先に経済性の高さを説明しましたが、極端に安いというわけではありません。

コンテナハウスに使用される建築用コンテナは、日本の建築基準を満たすように頑強につくられているため、その分だけ価格も高くなっています。さらに、通常の建物と同じように内装を施工する必要もあるため、基本的には木造住宅と同程度か少し高い費用がかかります。

②メンテナンスが必要

頑強なコンテナハウスですが、通常の建物と同じように定期的なメンテナンスが必要です。

コンテナは鋼鉄でできているため、長年風雨にさらされると経年劣化により錆びが発生してしまい、放置すれば雨漏りにもつながります。その他にも、コンテナハウスはシロアリ被害に無縁のように思えますが、被害に遭う可能性は十分にあります。シロアリは湿気がある場所を好むため、気密性の高いコンテナハウスでは通常の建物と同じように対策する必要があります。

③室内の熱の問題

コンテナは鋼鉄でできており気密性も高いことから、内部に熱がこもりやすいという性質があります。しかし、内部にしっかりと断熱工事を施せば気温調整も簡単になり、一般の住宅と同じように快適に過ごすことができます。

④設置場所と輸送条件

コンテナハウスは規格によりサイズが決まっているため、設置する場所に合わせてサイズを調整することができません。

設置する場所には水道・電気などのインフラが整っていることはもちろん、スペースに余裕が有りある程度平地であるなどの条件が必要になります。さらに、コンテナハウスは基本的に完成品が輸送されてくるため、運び込むための経路や道幅、さらに設置に必要なクレーンなどの重機の侵入経路や停止場所なども考える必要があります。

⑤建築確認と固定資産税

コンテナハウスを設置する場合、一般の住宅と同じように、建築確認が必要になります。

また、同様にコンテナハウスにも固定資産税がかかります。しかし、固定資産税には様々な減税措置があるため、条件次第では税金を安く抑えることができます。

Point 固定資産税とは?

家や土地などの不動産(固定資産)にかけられる地方税のこと。基本的に固定資産課税台帳に記載された評価額の1.4%を納付する義務が生じます。また、この評価額は3年ごとに見直しされるため、税金の額は変動します。

コンテナハウスにかかる費用

コンテナハウスの設置に必要な費用は、主に土地代、コンテナハウス本体代、運送費、基礎・設置工事費、内・外装工事費、その他にもインフラ接続(電気、ガス、上・下水道)、照明・エアコン設置費などがあります。

その他にも、建築許可申の請手数料や固定資産税がかかります。

コンテナハウスの設置費用

コンテナハウスの設置費用は、広さや施工条件(内・外装の仕上げやオプションなど)によって異なりますが、土地代を除いて最低500万円~が相場のようです。

コンテナハウスの建設費用

コンテナハウス費用一覧

戸建住宅との費用比較

また、コンテナハウスにかかる費用は坪単価比較で木造よりも高い傾向にあり、鉄骨造と同等の相場になります。しかし、コンテナハウスの耐用年数は一般的に約50年以上とされているため、木造建築のよりも長期的に使用することが可能です。

戸建住宅の坪単価比較(目安)

構造別坪単価比較表

コンテナハウスの注目メーカーを紹介

コンテナハウスは、コンテナ製品を選び組み合わせて設置するため、好みや希望に合ったコンテナハウスのメーカーを見つけることが重要です。ここでは、コンテナハウスの注目メーカーをいくつか紹介します。

BOX OF IRON HOUSE

全て国内の自社で開発・設計・製造した国産コンテナ。高品質でデザイン性も高く、きめ細かいプランニングで希望に合った理想のコンテナハウスが見つけられる。

HP : BOX OF IRON HOUSE

TETSUYA

「ワンランク上のコンテナハウス」がコンセプト。安全・快適・高品質でデザイン性も高く、イメージに合う好みのコンテナハウスが見つけられる。

HP : TETSUYA

CONTAINER WORKS

コンテナハウスの企画から製造・販売までを一貫対応。「所ジョージの世田谷ベース vol.43(2020年3月31日 発売)」にも掲載された実績がある。富士山・河口湖ペンション村の一棟貸し切り型コンテナ型グランピング施設の施工を手掛けており、実際に宿泊することができる。

HP : CONTAINER WORKS

エイコー林業株式会社

木材を使用したコンテナハウスが特徴。全国対応可能。高級国産無垢材を使用した「和MODERN + コンテナHOUSE」が特徴的。国産ヒノキをふんだんに使用し、従来のコンテナハウスとは趣の異なる落ち着いた雰囲気に仕上げることができる。

HP : エイコー林業株式会社

コンテナハウスのまとめ

コンテナハウスは、一般的な住宅と比べると安価なため、できるだけ安く建てたい人にとっては魅力的な選択肢のひとつです。しかし、コンテナハウスを快適に長持ちさせるためには、メリットやデメリットの他、定期的なメンテナンスについても事前に知っておくことが大切です。

しっかりと基礎知識を身につけて理想の秘密基地の夢を実現しましょう。