
最近、X(Twitter(ツイッター))の乗換先として注目を集めているBluesky(ブルースカイ)というSNSアプリをご存じですか?「Blueskyに興味はあるけれど、どんなSNSアプリなのかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。このBlueskyとはどういったSNSアプリなのでしょうか?また、同様のSNSアプリであるX(Twitter)とは何が違うのでしょうか?
今回は、このBlueskyの特徴やX(Twitter)との違い、そしてBlueskyのはじめ方や使い方などについて詳しく解説します。
- Bluesky(ブルースカイ)とは?
- Blueskyの特徴について
- BlueskyとX(Twitter)の違い
- Blueskyのはじめ方
- Blueskyの使い方(日本語説明)
- Blueskyを実際に使った正直な感想
- Blueskyの今後の動向について
- Bluesky(ブルースカイ)のまとめ
記事本編
Bluesky(ブルースカイ)とは?
Bluesky(ブルースカイ)とは、X(Twitter)の共同創業者であるジャック・ドーシーらが発案した新たな分散型SNSプロジェクトのことであり、元々X(Twitter)の社内プロジェクトとして組織されたものが、その後完全に独立した経緯があることから、BlueskyはX(Twitter)にとても近い仕様・操作性(使い勝手)のアプリとなっています。
Bluesky は2023年1月からiPhone(iOS)とAndroid向けアプリの配信が開始されており、2023年9月現在では日本語にも対応しています。ただし、アプリ内のUI(User Interface(ユーザーインターフェイス))はすべて英語表示となっています。また、Blueskyは招待制であるため、Blueskyの利用には招待コードが必要となっています。この招待コードを入手するためには、公式サイトのウエイトリスト(待機リスト)に登録してしばらく待つか、すでにBlueskyを利用している他のユーザーから招待コードをもらうかの2通りの方法しかありません。
分散型SNSとは?
分散型SNSとは、特定のサーバー(中央集権的なサーバー)だけに依存するのではなく、インターネット上に点在する複数のサーバーが協調してひとつのSNSを形成する仕組みのことをいいます。分散型SNSには中央集権的なサーバーが存在しないため、個人や企業(管理者)が自由にサーバーを構築し、それぞれのサーバー同士でデータを共有しながら、サーバーごとに管理者自身がルールを決定して運営することができます。
複数のサーバーが存在するということは、ユーザーは自分の価値観に合った運営方針のサーバーを選んで所属することができます。また、ユーザーのサーバー間の移動=お引越しは自由であり、移動してもアカウントデータ(投稿やフォロワーなど)は消去されずそのまま移動(持ち運び)できます。
■中央集権型SNS・・・X(Twitter)など
管理者(運営会社)が主要なサーバーを一元管理しており、ルールやサービスなどの全てを掌握している。管理者の意向次第で規約や機能が急に変更されたりサービスが終了したりするなどのユーザーの意思に反する影響を受けやすい。また、管理者によっては言論が規制され公平性を欠く場合もある。
■分散型SNS・・・Blueskyなど
管理者が存在しないため民主的な仕組みで運営される場合が多く、ユーザーの意思に反する影響を受けにくい。また、管理者による言論の規制も無いため、言論の自由が確保されやすい。

Blueskyの特徴について
BlueskyにはiPhone(iOS)とAndroid向けのアプリがあり、さらにPC(Webブラウザ)でも利用することができます。Blueskyはテキストであれば最大300文字を投稿することができ、もちろんリンク(URL(サムネイル付))の投稿も可能です。さらに、画像・写真であれば最大4枚まで投稿することができます。しかし、2023年9月現在のところ動画は投稿することができません。また、ハッシュタグ(#)やダイレクトメッセージ(DM)の機能もありません。投稿にはコメントや「いいね」ができるほか、Repost(リツイート)やQuote Post(引用リツイート)などのアクションが可能です。他のユーザーのフォローはもちろん、ミュートやブロックなどの操作もできるため、基本的にはX(Twitter) とほとんど同じ感覚(使用感)・操作性(使い勝手)で使うことができます。
さらに、Blueskyの最大の特徴は、なんといってもタイムライン(ホーム画面)の表示をユーザーが自由に設定できるところです。X(Twitter)の場合、タイムラインに広告やおすすめの投稿(ツイート)などが設定できず自動で表示されますが、Blueskyではタイムラインに何を表示するかをユーザー自身でカスタイマイズすることができます。
BlueskyとX(Twitter)の違い
BlueskyはX(Twitter)と外観や機能がほぼ同じアプリとなっており、基本的にはX(Twitter)とほとんど同じ感覚(使用感)・操作性(使い勝手)で使うことができます。BlueskyとX(Twitter)の特徴には、主に以下のようなの違いがあります。
2023年9月現在、Blueskyには動画の投稿ができず、さらにハッシュタグ(#)やダイレクトメッセージ(DM)の機能が無いため、言わばX(Twitter)の機能のシンプル版(必要最小限の機能のみ)といったイメージのアプリとなっています。
BlueskyがポストX(Twitter)の理由
BlueskyがX(Twitter)の乗換先として注目を集めている理由(ワケ)ですが、やはりBlueskyの外観や機能がX(Twitter)とよく似ており、さらに同じ感覚(使用感)・操作性(使い勝手)で使うことができるため、X(Twitter)からBlueskyへ違和感なく移行できるところが大きいと考えられます。さらに、タイムライン(ホーム画面)の表示をユーザーが自由に設定・カスタイマイズできるのも大きな魅力です。また、分散型SNS であるBlueskyは X(Twitter)のような中央集権型SNSに比べて管理者の影響を受けにくく、言論の自由が確保されやすいこともBlueskyが選ばれる理由として挙げられます。
Blueskyのはじめ方
Blueskyをはじめるためには、アカウントの新規作成が必要です。しかし、Blueskyは招待制であるため、アカウントの新規作成には招待コードが必要となります。ここでは、まずは招待コードの入手方法からアプリのインストール、はじめ方について説明します。
招待コードのもらい方(入手方法)
この招待コードを入手するためには、公式サイトのウエイトリスト(待機リスト)に登録してしばらく待つか、すでにBlueskyを利用している他のユーザーから招待コードをもらうかの2通りの方法しかありません。公式サイトのウエイトリスト(待機リスト)に登録して招待コードをもらう場合、数週間から数カ月待たなければなりません。ちなみに、自分は公式サイトに登録して招待コードをもらいましたが、招待コードが届くまで約2カ月かかりました。そのため、Blueskyを利用しているユーザーに知り合いがいるのであれば、そちらから招待コードをもらう方が断然早いです。
また、中にはBlueskyの招待コードやアカウントが高額で転売されているものもあるようですが、そのような招待コードやアカウントは無効なものがあるなどのトラブルの原因となるため、転売されている招待コードやアカウントを購入するのは絶対に止めましょう。少し時間はかかりますが、公式サイトに登録して招待コードをもらう方が確実で安心です。
公式サイトのウエイトリスト(待機リスト)に登録して招待コードをもらう方法は以下の通りです。
■公式サイトに登録して招待コードをもらう方法
- 公式サイト(https://bsky.app) にアクセスする
- トップ画面の"Create Account" をタップ
- "Bluesky(default)"にチェックを入れNextをタップ
- Invite Code(招待コード)の入力画面になる
- "Don't have an invite code? Join the waitlist." をタップ
- メールアドレスを入力して"Join waitlist"をタップすると登録完了
- 後日、登録したメールアドレスに招待コードが届く
Blueskyのアプリのはじめ方(手順)
招待コードがもらえたら、次はいよいよアプリをダウンロードしてアカウントを作成します。BlueskyのアプリはiPhone(iOS)とAndroid向けにリリースされており、登録方法もとても簡単です。Blueskyのアプリのはじめ方は、以下のような手順になります。
■Blueskyのアプリのはじめ方(手順)
- Blueskyのアプリのインストール
- "Create a new account"をタップ
- "Bluesky(default)"を選択してNextをタップ
- Invite code欄に招待コードを入力
- メールアドレスとパスワードを入力
- "I am 13 years old or older(13歳以上)"にチェックを入れる
- "Terms of Service(利用規約)"、"Privacy Pollcy(プライバシーポリシー)"を確認してNextをタップ
- ハンドルネームを入力してNextをタップ
- 通知の許可を設定する

Blueskyの使い方(日本語説明)
BlueskyはX(Twitter)と外観や機能がよく似ているため、X(Twitter)を使い慣れた人であれば、ほとんど同じ感覚(使用感)・操作性(使い勝手)で使うことができます。しかし、アプリ内のUIがすべて英語表示であるため慣れる(覚える)まで少し時間がかかると思います。ここでは、Blueskyの基本的な使い方や設定方法について説明します。
Bluesky内で使用される用語の説明
まず、Bluesky内で使用される用語(専門用語)と意味ですが、以下の通りです。
■ Post(ポスト)
X(Twitter)でのツイート(投稿)。最も基本的な操作。
■ Feed(フィード)
X(Twitter)でのリストに似た機能のこと。Blueskyの最も特徴的な機能であり、ユーザーがカスタイマイズすることができる。これにより特定の内容の投稿だけをタイムライン(ホーム画面)に表示させることができる。
■ Repost(リポスト)
X(Twitter)でのリツイート。投稿を再び投稿(追加)すること。
■ Quote Post(クオートポスト)
X(Twitter)での引用リツイート。他のユーザーの投稿に自分のコメントを添えて投稿(追加)すること。
初期設定方法
プロフィールやアカウントの設定は、画面左上のアイコンから設定できます。設定画面の各機能は以下の通りです。初期設定から変更が必要な設定は特にありませんが、おすすめとして"Settings"の"Content languages"から"Japanese"を選択するようにしましょう。これでFeedの"What's Hot Feed(おすすめ表示)"に日本語のPost(投稿)が表示されるようになります。
■設定画面
① Search
Post(投稿)やユーザーを検索する。
② Home
タイムライン(ホーム画面)へ戻る。
③ Notification
自分の投稿への「いいね」などの通知を確認する。
④ My Feeds
マイ フィード(登録したすべてのフィードが表示されるタイムライン)へ戻る。
⑤ Moderation
コンテンツフィルタ、ミュートやブロックリストの設定ができる。コンテンツフィルタはhide(隠す)、Warn(警告)、show(表示)の3つから選択できる。
⑥ Profile
プロフィールの設定ができる。
⑦ Settings
その他の詳細設定ができる。Settings画面の詳細は下記の通りです。
⑦-① add account
アカウントの追加。
⑦-② Invite a Friend
友達をBlueskyに招待する(招待コードを発行できる数)。招待コードの付与目安は、1回/10~14日程度。
⑦-③ Accessibility
投稿する写真に代替テキストを追加することを確認するかどうかの設定。
【補足】代替テキストとは?
画像の代わりになるテキストのこと。 画像が何らかの原因で表示されないときや、音声読み上げ機能を使用する時に利用される。また、検索エンジンでは画像の内容を把握できないため、代替テキストで画像の内容を判断している。
⑦-④ Appearance
画面の表示設定。ダークモードが選択できる。
⑦-⑤ Home Feed Preferences
Feedの詳細設定。「Show Replies」で返信を表示する目安のいいねの数を選択。「Show Reposts」でRepost(リツイート)、「Show Quote Posts」でQuote Posts(引用リツイート)を表示するかどうかを選択。
⑦-⑥ App passward
外部のアプリ等でのログイン用パスワードを発行する。最初の1回のみしか表示されないため、複数回使用する際はパスワードをメモしておくか、その都度、パスワードを削除して再発行する必要がある。
⑦-⑦ Saved Feed
Feed設定(Edit My Feed画面)。
⑦-⑧ Content luanguages
Blueskyの言語設定。ここではJapaneseを選択するのがおすすめ。
⑦-⑨ Change handle
ハンドルネームの変更。「bsky.social」の部分も変更できる。
⑦-⑩ Delete my account
アカウントの削除。
⑦-⑪ System log
アプリの稼働状況の記録(ログ)。
フィードの設定方法
タイムライン(ホーム画面)の表示は、Feedでユーザーの好みに合わせて設定・カスタイマイズすることができます。Feedの設定は"Edit My Feeds"の画面から設定します。デフォルト(初期設定)で登録されているFeedは、個人のネットワークからトレンドコンテンツを表示する「Discover」、フォロー中のユーザーからのPost(投稿)とフォロー中のユーザーが好むコンテンツのうち人気なものを表示する「Popular With Friends」、ネットワーク全体から人気のPost(投稿)を表示する「What's Hot Classical」、BlueskyチームからのPost(投稿)を表示する「Bluesky Team」の4つがあります。タイムライン(ホーム画面)に特定のPost(投稿)の内容だけに絞り込んだFeedを表示したい場合、画面下の"Discover new feeds"で表示したいキーワードを検索することでFeedを検索できます。
以下がJapan(日本語)でFeedを検索した結果です。Feedに簡単な説明が表示されています。自分の希望やお好みに応じたFeedを追加するには、この画面から+をタップすると簡単にFeedを登録することができます。
そして、いくつかのFeedを登録したら、次はタイムライン(ホーム画面)に表示するFeedや表示させる順番を設定します。画面右のピンのアイコンをタップすることで、そのFeedをホーム画面に表示する/しないを選択することができます。またFeedの並び順でタイムライン(ホーム画面)のFeedの並び変えができます。
おすすめのFeedを紹介
2023年9月現在、多くのFeedが用意されています。こうしたFeedをユーザー自身が作成するのは誰でも可能ですが、作成にはある程度の知識と技術が必要とされるため、ユーザー自身でのFeedの作成は難しいかと思われます。しかし、将来、アプリのアップデートでユーザーがアプリ内で簡単にFeedを作成できるようになるかもしれません。ここでは、セットしておいた方が良いFeedや役に立つFeedをいくつか紹介します。
■Japanese Cluster
日本語のPost(投稿)のみ表示。フォローしていない人も表示。
■JP
日本語設定している人の日本語の投稿を表示。Repost(返信)などは非表示。フォローしていない人も表示。
■Japanese and Images
日本語で画像がついているPost(投稿)を表示。フォローしていない人も表示。
Blueskyを実際に使った正直な感想
実際にBlueskyを使ってみた感想ですが「とても使いやすい!」というのが率直な感想です。タイムライン(ホーム画面)が広告などでごちゃごちゃしていないためとても見やすく、そして機能もシンプルで操作性もX(Twitter)と大きく変わらないため違和感なく使うことができました。はっきり言って使い勝手はX(Twitter)より断然Blueskyの方が良いように感じました。一方で、2023年9月現在、Blueskyのユーザーの数がX(Twitter)よりも少ないため、情報量に関してはX(Twitter)よりも圧倒的に少ないと感じました。しかし、アプリ内の雰囲気に関しては、そのおかげもあってかX(Twitter)のように情報過多(氾濫)になっておらずタイムラインも気持ちゆっくり流れるため、なんだか居心地の良い落ち着く場所(アプリ)だなぁ~と感じました。このアプリ内の雰囲気に関してはユーザーの増加に伴い、今後、大きく変わっていくことが予想されます。
Blueskyの今後の動向について
BlueskyはX(Twitter)と仕様がよく似たアプリであり、使いやすさとシンプルな機能・ビジュアル、そして何よりもタイムライン(ホーム画面)をユーザーが好みに合わせてカスタイマイズすることができるため注目が集まっており、X(Twitter)からの移行を含め、今後もユーザー数は増えていくと予想されます。
また、Blueskyはオープンソース(OSS)化される予定であり、誰でも無償でソフトウェアが利用できるため、プログラムを自由に改変したり再配布したりすることができます。さらに、分散型SNSという新しい形態のネットワークでもあるため、例えば企業や個人がBlueskyを閲覧するためのBlueskyとは別の新しいアプリを開発できたり、他の分散型SNSとの連携によりさらに巨大なSNSネットワークを構築できたりするなど、今後の発展が期待されるアプリとなっています。
Bluesky(ブルースカイ)のまとめ
今回はBluesky(ブルースカイ)の特徴やX(Twitter(ツイッター))との違い、そしてはじめ方(手順)や使い方(設定方法)などについて紹介しました。BlueskyはX(Twitter)と仕様がよく似たアプリ(クローンとも言える)であるため、X(Twitter)の操作に慣れた人なら違和感なくBlueskyを使いこなすことができます。Blueskyは使いやすさとシンプルな機能・ビジュアル、そして何よりもタイムライン(ホーム画面)をユーザーが好みに合わせてカスタイマイズすることができるため注目が集まっており、X(Twitter)からの移行を含め、今後もユーザー数は増えていくと予想されます。しかし、現状、Blueskyは招待性であるためユーザー数の増加は一定に抑えられています。ですが、まだリリースされたばかりのSNSであり、今後は招待性の見直しによる解放なども考えられるため、Instagram や X(Twitter)を超える巨大なSNSに成長・発展する可能性があります。さらに、 最近になって認知されはじめた分散型SNSという新しい形態のネットワークであるため、新たなサービスの開発など今後の展開がとても楽しみなアプリとなっています。
Blueskyに興味のある方は、さっそくアプリをダウンロードして楽しんでみましょう!
